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2020東京オリンピック大注目の新種目!スポーツクライミングってなに?

提供:尾上彩

写真提供:尾上彩)

東京オリンピックまであと2年を切りました!陸上や水泳、体操など安定の人気種目も楽しみですが、新種目も注目されています。
その一つがスポーツクライミング。
最近はCMでもよく見ますし、手軽にできるスポーツとしてボルダリングも人気ですよね。
「クライミングってボルダリングのことでしょ?」実はそうではないんです!

本記事ではそんな意外と知らない「スポーツクライミング」の基礎知識から、その魅力やオリンピックの見どころまでたっぷりご紹介します!

クライミング基礎知識コレだけ!

まず初めに、クライミングを最大限楽しむためにコレだけは知っておきたい!というキーワードを見てみましょう。

ホールド

ホールドは、登るときに手で持ったり、足を乗せたりする「石」のことをいいます。

もともと、スポーツクライミングは自然の岩や山を登るアウトドアスポーツです。オリンピックやワールドカップでの「スポーツクライミング」はインドアクライミングという人工壁を使ったクライミングのことをいいます。プラスチックやポリエステルなどで岩の凸凹や段差などを現したのが「ホールド」なのです。
現在はインドアクライミング自体が競技として発展しているため、実際の岩には中々ないような形のホールドもたくさんあります。このホールドの形や位置によってそのルートの難しさが決まります。オリンピックやワールドカップでは、国際的に公認されたプロのルートセッターがホールドを設置してルートを決めています。
ちなみに、持ちやすいホールドを「良いホールド」、持ちにくいホールドを「悪いホールド」と言ったりします。

クライミングシューズ


クライミングは、ほとんど身体ひとつでできるとってもお手軽なスポーツですが、クライミングシューズは必須アイテムです。クライミングシューズは普通の靴と違い、ソールに特別な素材を使用していて、乗りにくいホールドの上でも滑りにくくなっています。
クライミングシューズには初心者向けから上級者向けまで様々な種類があって、インドア用とアウトドア用で別のシューズを使う人も多いです。今ではおしゃれでカッコいいシューズもたくさんあるので、ショップで見たら一目ぼれしてしまうかも!

<念願のマイシューズ!ボルダリング初心者にオススメのシューズ8選

 

チョーク

チョークはクライミングをする際に使う手の滑り止めのことです。現在最も主流なのが「粉チョーク」と「液体チョーク」です。粉チョークは、野球のピッチャーが使うロージンや体操選手が鉄棒のときに使うような粉状の滑り止めです。粉チョークは、クライミングだと持ち運びしやすいように「チョークバッグ」という入れ物に入れて使います。これもクライミングの必須アイテムの1つですね。中には複数の種類のチョークを混ぜて使う人もいるとか。
液体チョークは、白い液体で、乾くと滑り止めの効果を発揮するものです。もちろん、それ自体でも粉チョークと同様に使えますが、粉チョークをつける前の下地として使うことも多いです。液体チョークを先につけておくことで、手の制汗効果が高まり、粉チョークが手によく乗るようになります。例えるなら液体チョークが化粧下地、粉チョークがファンデーションのような感じです。

スポーツクライミングは3種目!

東京オリンピック新種目スポーツクライミングは「ボルダリング」「スピード」「リード」の複合種目で、各選手はすべての種目の総合得点で競います。それぞれの簡単なルールや特徴を見ていきましょう!

①みんなおなじみ!?ボルダリング

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最近、誰でも手軽にできるスポーツとして流行っている「ボルダリング」。皆さんも一度は聞いたことがあると思いますし、やったことがある人も多いのではないでしょうか?
ボルダリングのルールはとっても簡単。
4〜5m程の壁をセットされたルートに従って登るだけです!
スタートのホールドを持って登り始め、両手でゴールのホールドを持ってゴールです。ちなみに、ボルダリングは登るときに命綱をつけませんが、壁の下に分厚いマットが引いてあり、きちんと着地すれば落ちてもケガはしないようになっています。
オリンピックなどの国際大会では、制限時間内にルートを登らなければなりません。また、トライ数(何回目で登れたか)も点数に影響するため、すばやく登り方を考える力も必要です。

ボルダリングはスピードやリードに比べて一つ一つの動きが難しく、短いルートの中で、パワーやバランス、柔軟性を最大限使うのが特徴です。遊び感覚のボルダリングとは違う、世界のトップクライマーたちの全力な姿に魅了されてしまうこと間違いなし。

②速さを競う!スピード

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文字通り「スピード」では登る速さを競います。陸上短距離の90°バージョンです!
壁の高さは15m、もちろん安全確保のロープをつけて登ります。スピード種目のルートは「ボルダリング」や「リード」のように大会ごとに新しくセットするのではなく、どの大会でもホールドの種類や配置はまったく同じ、規定のフォーマットがありそれを登ります。
世界のトップ選手たちは驚くべきスピードで登りますが、実は傾斜は95°で垂壁ではないのです!クライミングをやっている人でも、スピード以前にそもそも登るのが難しいらしい…体感グレードは5.11aほど。
やるのは難しくても、クライミングになじみのない人が観戦するには、「スピード」が一番わかりやすく楽しめると思います。

③高さを競う!リード

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リードも「スピード」と同じくロープをつけて15m以上の壁を登る競技ですが、「リード」では時間内に登った高さ(最後に触れたホールドの高さ)を競います。
リードのルートは大会ごとに新しくセットされ、登る選手は毎回初めて見るルートを登ることになります。
その際に重要なのが「オブザーベーション」。国際大会の準決勝や決勝では事前にルートを「観察」し、自分がどのように登るかのイメージトレーニングをします。特に「リード」では、一つ一つの動きはボルダリングよりは簡単ですが、とにかく長いです。そのため、より効率的な体の動き、力の使い方が求められ、「オブザーベーション」は非常に重要といえます。
また長いゆえに、選手はチョークバッグを腰に巻き、登っている途中でもチョークを手に付けられるようにします。「良いホールド」で余裕があるときに、チョークを付けたり、レストする(腕などを休ませる)場面がよくあるのもリードの特徴です。
ただ、オリンピック選手でもリードのルートの一番上までたどり着くことは非常に難しく、多くの選手は途中でフォール(落下)してしまいます。ロープをつけているとはいえ、かなりの高さから落ちたりするので、まさに手に汗握って観戦できる種目です。

ココに注目!スポーツクライミングの見どころとは!?

スポーツクライミングとは何かがわかったところで、観戦の見どころを知っておきましょう。

①日本はクライミングが強い!

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日本はスポーツクライミングの強豪国って知ってますか?ワールドカップや世界選手権では、男女ともに日本人選手は必ずといっていいほど表彰台に立っています。東京オリンピックでもメダル獲得が超有力です!

②みて楽しい!

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スポーツクライミングはやるのも楽しいけど、とにかく見るのも楽しいです。
特に、オリンピックでは世界のトップクライマーたちが集い、最高峰のパフォーマンスを楽しむことができます。人間とは思えないダイナミックな動き、バランス感覚、細かいホールドを握るパワー……体一つで頂上を極めようとするクライミングはまさにスポーツの真髄といえるかもしれません。人間たちが限界に挑戦する姿、見ておもしろくないわけがない!

まとめ

オリンピック新種目スポーツクライミング、楽しみになってきましたか?
言葉だけでは魅力を伝えきれないので、実際にみたりやったりすることをぜひオススメします!
いま流行りのボルダリングは本当に手軽に始められるので、ぜひやってみてはいかがでしょうか?自分でやってみることで、オリンピックのスポーツクライミングも、きっと楽しさ倍増しますよ!

 

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