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倉上慶大、ロープソロでThe Nose(5.14a 31p)のフリーに成功

倉上慶大が現地時間11月18日に、ヨセミテ国立公園(アメリカ・カリフォルニア州)にあるEl Capitanの代表ルート、The Nose 5.14a 31pのグラウンドアップによるオールフリーに成功した。

なお、ロープソロによるフリーアッセントは世界初である。

2017年11月にThe Noseの史上5人目となる全ピッチフリーを達成したものの、トライがワンプッシュではなかった(悪天候により核心のGreat RoofとChanging Cornerを別日にレッドポイントした)ことから本人も納得しきっておらず、グラウンドアップでのオールフリーの再度チャレンジに燃えている様子がSNSを通じて窺えた。

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ヨセミテ国立公園内で一際存在感のあるEl Capitan。その初登ルートでもあるThe Noseは、フリークライミングの技術を大きく前進させた歴史的ルートでもある。まだシューズの性能も今ほど高くない1993年、まだビッグウォールはエイドルートであると考えられていた時代に、リン・ヒルが全ピッチフリー化したニュースは、瞬く間に世界を駆け巡り、クライミング界に大きな衝撃を与えた。それは初登者が女性だからではなく、いまだ誰も到達しえなかった地点に足を踏み入れ、人体能力の限界のバーをより高く再設定したからであった。

不可能を可能であると証明することは容易ではなく、並外れた能力と努力が必要である。しかし、可能であると証明することは、世界に大きな影響を与える。事実、リン・ヒルのオールフリー以降、世界各地でフリー化の波は大きな広がりを見せた。

 

今回の成功により、倉上慶大は正真正銘のノーズ・フリー第5登となり、世界初のロープソロスタイルによるフリーアッセント成功者となった。世界に誇れる日本のクライマーがまた歴史に名を刻むとともに、人間のクライミングにおける可能性をまた一つ拡げた。

 

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